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イチャモンが発せられる背景を読み取ることが大事

悲鳴をあげる学校―親の“イチャモン”から“結びあい”へ

現在私も教壇に立っている教師の一人だが、モンスターペアレントと日々対決をしており、海外での過激な事例にかなり驚かされた。
 本書の読者のほとんどが学校の教員であろうが、PTA関係者や保護者にも読んでもらえれば、無意味な対立を少しでも減らすことができるであろう。
本書には対策まで踏み込んで記載されていることから、教育現場必読の書と言えるのではないか。生徒指導をしている学校は、そのストレスのはけ口になりやすく、ステレオタイプのマスコミ報道と学校行政の混乱が、それを助長しているという。また、イチャモンが出にくくするための保護者へのブックレットや、ロールプレイによる研修も、すぐ取り組みたいことである。
 本書の貢献は、イチャモンに苦しんできた学校の先生方に、イチャモンへの対処する心構えを伝えていることである。
 筆者は、昨今イチャモンが増加しているのは、社会全体がストレスフルになっているからだと主張する。

 昨今はやりのキーワード「モンスターペアレント」に関し、日本では、両親によって教師が追い込まれていく様がセンセーショナルに取り上げられているが、その紹介に止まらず米国での「ヘリコプターペアレント」、英国での「フーリガンペアレント」に関しても、生々しい実態が描かれている。 筆者は、「イチャモン」という言葉を使っている。しかし、表面上はイチャモンに見えるものでも、そのイチャモンが発せられる背景を読み取り、双方が連携することができれば解決できるとも主張している。
 これらの主張は、保護者や学校関係者へのインタビューや学校への質問票調査といった豊富な現場情報と分析から裏付けられているようだ。しかし、研究書ではないし、保護者の方々が読むことを想定しているため、細々と分析について書かれているわけではない。。 本書のテーマは、保護者や近隣住民から学校へ寄せられる無理難題要求である。マニュアルではないので、個別のイチャモンへの対処方法が記載されているわけではないが、イチャモンが発せられる背景を読むことや先生方で情報を共有することなどは有効な示唆である

ほしのあき

悲鳴をあげる学校―親の“イチャモン”から“結びあい”へ

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